世界史偏差値39からスランプを克服して立教大学に逆転合格!
- 照井翔くん
出身高校:稲毛高校 - [合格大学]
立教大学・文学部フランス文学科
法政大学・国際文化学部
明治学院大学・文学部フランス文学科
立教大学逆転合格の軌跡
僕が通っていた高校は英語に力を入れる中高一貫校でした。しかし、高2の12月に受けた模試の英語の点数は112/200点と満足のいく結果ではありません。
特別、国語と世界史には苦労しました。高3から始めた世界史に至っては偏差値39からのスタート。
決して、好スタートとは言いにくい受験でしたが、見事立教大学に合格することができました。体調不良とも闘いながら全力で頑張り、立教大学に合格した僕の体験談をご紹介します。
出題範囲がわからない受験テストに苦戦
父の仕事の関係で、中学の時に1歳年上のフランス人とメールでやりとりをするようになりました。もっとコミュニケーションを取りたい!と考え、その頃から上智大のフランス語学科で学びたいと考えるようになりました。
高2の夏にフランスに行ったことや、学校のカリキュラムでオーストラリアの語学研修に参加したことをキッカケにますます語学への興味を持ちました。
しかし、高2の模試で英語は112点。偏差値は55.7でした。漠然と勉強していたので、範囲の決まっている学校の定期テストのようにはいかなかったんです。
まだ時間はあるという気持ちもありましたが、同級生が塾に行き始めたのを見て、高2の1月に武田塾に入りました。
“シス単”マスターで一気に基礎固め
最初に言われたのは『システム英単語』をマスターすることです。尋常じゃない量でしたが、3章までひたすら音読して覚えました。繰り返す中で、頭に入っていないなと思う単語を書き出し、そのリストはお風呂の中でも見返していました。先生の期待に応えたい気持ちもあり、およそ1か月で指定の範囲はマスターできました。
次に『大岩のいちばんはじめの英文法』に取り掛かりました。今だからこそわかるのですが、英語は長文云々言う前にまず英文法の構造を理解することが必要なんです。この参考書で勉強してから今まで適当に読んでいたんだなということがよく分かりました。
受験勉強中はどんなに難関の問題であっても、結局『大岩のいちばんはじめの英文法』に立ち返った気がします。難しい参考書が好きではなかったのもありますが、復習したいときに自分の弱点を見直すのであればシンプルな参考書の方がいいと思います。難しい参考書を眺めて勉強した気になったり、分かったふりをしてしまうのが一番よくありません。
読解力を身につけるため基礎からスタート!
一方、同じ言葉を扱う科目でも、国語には苦労させられました。
そこで最初は小学生が使う『ふくしま式 「本当の国語力」が身につく』で、「言い換える力」「くらべる力」といった、知っていそうで知らない部分のトレーニングをしました。その後、7月以降はだんだんレベルを上げ『船口のゼロから読み解く最強の現代文』『入試現代文へのアクセス』などを使って国語力を伸ばしていきました。
古文はさらに全く興味がもてなくて、苦痛で仕方がなかったです。それでも「英語と一緒だよ」と励まされ、5月ぐらいから単語を音読したり、文法をひたすらノートに書いてまとめたりしました。
世界史は参考書を絞り、何周も繰り返し暗記!
世界史を始めたのは、部活を引退した7月頃からです。カタカナの名前がたくさん出てきて好きになれない科目でしたが、そんなことも言っていられないので、『神余のパノラマ世界史』2冊を一通りやって、ノートにまとめました。
世界史は、何冊かの参考書を組み合わせなければと思い込んでいたので、いろんな参考書を手に取りました。しかし実際は“パノラマ”を完璧にすることで十分だと感じます。僕も本番は“パノラマ”だけ持っていき、最後まで詰め込みました。
参考書を一周終わったのが10月になっていたので、秋の模試でも60点程度で、思った結果が出ませんでした。先生にも「あれ?」という顔をされたのを覚えています。そこから一気に年末年始に集中したことで本番では9割を超えられました。
特に近現代史が苦手だったのですが、苦手な部分は後回しにせず、苦手だからこそ最初にやるべきだなと今だからこそ思います。
上智大の英語に悔いなし!
第一志望の上智大フランス語学科は、英文の量がケタ違いで、大問の数も多いんです。過去問を解いたときは絶望的な気持ちになりました。
秋は『関正生の英文法ポラリス』の2と3、『英語長文レベル別問題集』の4と5などを使って、大問ごとにタイムを計り、制限時間内に解く練習をしました。
本番でも解き終わらないという不完全燃焼だけはイヤだったので、時計とにらめっこしながら、時間配分に気を配りました。結果として時間に余裕をもって終わらせることができ、達成感はありました。残念ながら合格できませんでしたが悔いはありません。
塾では、先生と過去問を解きながら対策を練ったものです。武田塾でなければここまでできなかったと思います。
勉強は時間ではなく質!
辛かったのは、秋に見舞われた体調不良です。結果を出さなければいけないという緊張感もあるし、学校でも行事は無く受験一色。終わりが見えない不安な時期でした。夜は疲れているのに眠れず、朝も起きられず、食べるともどしそうになってしまったんです。
実は、夏ごろは朝9時から夜10時まで、ほとんど食べずに塾で勉強していました。結局、塾に行くことが目的になっていたんだと思います。食事と質のいい睡眠が足りてなかったことがたたり、体調を崩してしました。これを機に思いきって自宅でリラックスして勉強するスタイルに変えました。結局、時間の長さではなく、勉強で大切なのは密度や質だと思います。
本番1つ目の明治学院では電車のラッシュにもまれ、会場に着いた時はへとへとに。次からは電車の移動に余裕を持つようにしました。
また一番発表の早かった青山学院が不合格だった時は、ちょっとショックでした。しかし、英語も世界史もやってきたし、国語もセンターで159点だったことを思い出し、すぐに気持ちを切り替えました。
語学系学部で差が付くのは国語
僕の受験した語学系の学部は、帰国子女を含め英語に自信のある人がほとんどなので、国語と世界史が勝負になると思います。その中でも暗記科目の世界史は満点をとる人がいる。そう考えると差がつくのは国語かもしれません。
特に上智は漢文も難しいんです。古文もやれることはやりましたが、質、量の面で甘さがあったと感じます。先生には「もちろん合格してほしいが、一番大事なのは、どこに行っても自分のやることを見失わないことだよ」「受験のためではなく、実のある知識を学んでほしい」と言われていました。
直前に、キャンパスライフや就活の話を聞けたことで、もっと先を見据えることができたのは、ありがたかったです。大学ではフランス文学を通じてフランス語を学びつつ、英語の勉強も続けるつもりです。
おそらく英語の受験勉強のやり方が活かせるはずです。そしてフランス語を習得したら、他の言語にも挑戦したいと思っています。